成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

トビ〇テ落ちた。日本〇ね。

 初めに書いておくが、本記事は120%愚痴でお届けする予定である。私の留飲を下げることを目的として書くし、怒り、憤り、僻み、妬み、嫉みなどがミックスされるので、決して愉快なものにならないだろうことを念押ししておく。

 

 

 さて、ト〇タテ! とは、我らが麗しい文部〇学省が実施する留学に対する奨学金のことである。

 

 政府主体の若者支援事業として、今まで支援の網から零れ落ちていた学問以外の活動(例えばパティシエ留学やスポーツ留学)をも支援する珍しい奨学金である。ここは実際評価されるべきだと思う。しかしながら、こいつらが評価するのは「熱意」とかいう訳のわからんもんであり、出資企業の担当者とグループ面接で不明瞭な評価をされる。

 

 この言い草から察されることではあると思うが、今回非常にまずいことに、私はなにかヘマをやらかしたという自覚が全くないのだ。書類審査に通ったということは恐らく書類は合格レベルで、面接でなにか良くないことを言ったのだと思うのだが、全く記憶がない。よって、面接の特定の受け答えというよりは、もっと面接全体に問題があったのだと思われる。ごくごく単純化していえば「合わなかった」のだ。

 

 会場の参加者やOBを見ていても、トビタ〇! が求めているのは「堂々と夢を語っている(と少なくとも見える)」人間なのだと思われる。「途上国の子供たちを助けたい!」とか「こういう風に人の役に立つ人間になりたい!」とか、そういうことを声高に主張する人間が、面接官の目をしっかりと見据えて発言することで、その人たちの「熱意」が伝わったのだろう。

 

 翻ってこちらは大学入学からこっち、そういう人材を「下らん」と冷めた目で見てきた、というか、冷めた目で見ることでなんとなく悦に入ってきた人間である。いまさらそんな人間に「堂々と夢を語れよ!」と言われても無理無理無理のカタツムリなのだ。そんな高尚な夢なんてないワ。ただ海外に行くのに自己負担を減らしたかっただけなのヨ……いつかの記事にも書いたが、そういう留学はしたくないのだ。負け惜しみでしかないが、今回のことは留学について考え直す良いきっかけになったのではないだろうか。ああいう人たちは、なぜあんなに自分に自信があるんだろう。全く理解できない。拠り所は自分の経験だけだと思うのだが、よっぽど成功体験ばかりを積み重ねてきたのだろうか? 本気で羨ましい。彼らを見ていると、人間、自信をもってポジティブで挑戦を絶やさないのが「正解」なのだと言われている気がする。ネガティブで苦悩するのは精神病のせいで、悩みがないのが幸せな「正解」なんて、そんな世界は少なくとも私には向いていない。この話もいつか成長体験として話さなければならない日が来るのだろうか。悍ましい。

 

 しかし、この国は本当に若者にカネを出し渋るなあとも思う。別に国立大学の交換留学費くらいポンと出せるような予算を下ろしてやってもいいと思うのだが……本当に格差是正しねぇ国である。次世代の格差を無くすなら、優秀な層だけに投下するんじゃなくてカネのある層から無い層まで一律底上げするしかないだろ。いい加減にしろ。ばらまかなくていいところにばらまく癖に。〇ビタテ! も東南アジアを行先にしたらいい小遣い稼ぎになるなんて公然の秘密だよ。対朝問題に参加もできないくせに。地域創生オワコンのくせに。少子化是正せずに移民入れるくせに。

 

 実際、もっと本気で奨学金が欲しければ他の奨学金に応募するなりなんなりすればよかったのだが、それをしなかった時点で戦略的敗北である。ただ一度の戦術にすべてをかけるのはさながら帝国参謀本部であって、そうなった時点で私の負けなのだろう。だが、親に負担をかけることになるとはいえ、どのみち(比較的格安で)海外で学べるなら負けでもないのではないかと自分を励ましてみたりする。

 

 今回の教訓は、

・本気で選ばれたいならたとえどれだけ道化だと思っても道化を演じきりましょう。

 ということだ。次の面接は就活か院進かの時だろうが、その時は気を付けようと思う。