成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

貯金の方法ですってよ

お題「貯金の方法」

 

 書くことがないので、「お題スロット」なるものを使ったところ、「貯金の方法」というお題になった。

 

 この価値観の裏にあるものは、もちろん貯金を是とする考え方であろう。いきなりホリエモンみたいなことを言うつもりはないが、「そんなカツカツ状態でやることが貯金て……」と思わなくもない。収入と支出を定期的に見直すことは重要だと思うが、その差額を貯金と決めてしまわなくてもいいではないか。極端な話、「1ヶ月飲まず食わずで貯金しました!」という人間がいたとしたら、そいつはどこかおかしいだろう。貯金は目的ではなく手段、または保険である。将来のために現在を犠牲にしすぎるのはよくない。

 

 当方は万年金欠大学生である。人と飯を食いに行くこともあるし、新宿あたりで映画を見て帰ることもあるが、別段これを贅沢だとも思わない。こうしたことはメンタルヘルスであったり経験として自分に還元されている。あまりこういう言い方はしたくないが、いわば自分への「投資」なのだ。

 

 もちろん、何か買いたいものやしたいことがあって、そのために貯金をするのはいいことだと思うが、何の目的もなく貯金するのは全く良いこととは思われない。もちろん、子育て中の家族は将来への貯えが必要であろうし、転職を考えるサラリーマンも収入がない間の生活費が必要だろう。ただ、こと若い人に限って言えば、なにかの拍子に必要な分の保険以上の意味を貯金に見出すべきではないのではないか。逆に、何か目的があるなら、そのために生活のどこかを切り詰めたり、アルバイトを増やしたりするのは妥当だろう。まあ、奨学金に落ちた自分が言えることではないが。