成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

「ノースキルクソ文系」として

 今日は新たな動きがあった。京都の工学部の人と呑んだ折、彼は機械系の人だと思っていたのだが、実は情報系の人間で脳科学方面にも関心があるということだということが判明したのだ。しかも、理系の4年ということもあり情報収集を私よりしっかりしていた。

 

 もちろん方向性が似ているだけでゴールは全く違うが、何物にも先達はあらまほしきものだと兼好法師も言っている。わたしだって知っている。

 

 だが、彼と私の間には既に大きな差がある。タイトルの通り、私は「ノースキルクソ文系」で彼は「スキルフル理系」なのだ。統計も中途半端な理解、脳科学はど素人、Python,Rは弄れないし英語も中の下という私と違って、彼は今あげたこと、それ以上のことに精通している。

 

 環境が悪かったというつもりはない。学ぼうと思えば深く学べる環境は私の周りにあった。書物からでなくても、セミナーや勉強会、参加できる授業なども様々あった。それらに背を向けてきたのはほかならぬ自分である。責める相手が自分しかいないというのは時に非常に精神衛生によくない。というか責めるべきではない。

 

 苦難を分かち合える友ではなく、先達を得たことは大きいが、その先達との差に愕然とさせられたことも事実で、これを機に勉強を続ける覚悟を新たにしたい(と少なくとも今は感じている)。