54日目：お気に入りポイント

　最近、家の裏にかなり広い公園があることを知った。土地が余ってるのをいいことに森を切り開いて芝生を敷き詰めたのであろうその公園には、ベンチこそないものの小さい岩山があり、そこからの景色がなかなか良いのだ。なので2,3日ごとに出かけている。

　昔から、ぼーっとしたり考え事をしたりする自宅以外の場所を必ず一か所以上は持っていた。中高の頃は通学時間が長かったため寄り道する場所が多く、週末は京都にも行ける距離だったことで、なんばパークスやら鴨川沿いやらで2,3時間以上も過ごすということが多かった。

　大学に入ってからは家の近所の公園がそうだったと思う。かなり新しい公園で、住宅街のど真ん中にある割には広い公園だった。夜はランナーから学期の練習をする人、インド系の中年カップルまでいろいろな人がいた。一度だけ非行青少年たちが職質されているのに出くわしたことがあるが、それでも全体的に落ち着いていいところだった。

　自宅にいても当然考え事はするのだが、どうにも考えがまとまらないといったことが多いし、その点で気軽に行けるお気に入りの場所があるというのはいいことだ。今の公園は市外から遠いこともあって朝は景色が美しく、夜は星がきれいである。おまけに変な人も今のところは見かけない。たぶん同じ岩の上で1時間以上ぼーっとしている私が変人枠であろう。これ以上寒くなった時にそれほど長い時間過ごせるかはわからないが、これからもなるべく訪れたい。