成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

69日目:"It's ok as long as you don't waste your life"

 今日は博物館の無料夜間開館日だと思って出かけて行ったら、全然そんなことはなくて6時閉館であった。それでも何か別種のイベントをやっていた関係で無料入館できたものの、現代アート系写真家の展覧会であったため、正直何が何やらといった感じであった。

 

 そのあとでバーガーキングに行き、ひたすら駄弁っていた。本当なら居酒屋にでも行きたいところだったが、バーの飲み物が高い以上、高校生のように過ごすしかないのだ。

 

 ひょんなことから奨学金の話になり、私の奨学金は十分ではないという話になって、金の無駄遣いが過ぎるという話に差し掛かった時、表題のようなことを頂いたのだ。

 

 人生を無駄にしないためには何をすればいいのだろう。フィンランドくんだりまで来て、日本人とつるみ、授業にも出ず、ネット徘徊をして生きている。最近少し勉強を始めたものの、それもまだ思いつきレベルのそれである。

 

 しかし、「人生を無駄にする」というのもなかなか強い言葉である。すべてが何かの糧になるなどというつもりはないが、それでもあることが全く無駄だったという感覚は未だない。留学についてもそうで、別段何か特別なことをしたわけではないが、普通に東京にいても授業に追われる毎日だったろうなぁと思うと、今毎日のんびり過ごせているだけでありがたいような気がする。もちろん考えるべきことはたくさんあるし、全てが全ていい方向に進むわけでもないのだが。

 

 人生を無駄にしたと感じようが有益だと感じようが、ともかく今日を生きていくしかないのである。とはいえ、何もなしに生きていくにはあまりにも長い道のりでもある。毎日が刺激に満ちていなくても、安らぎがなくても、人生は続いていくのだ。70日外国で暮らしても別にどうということもないのではないか。「住み成すものは心なりけり」である。苟も心理学を勉強するものとしてはいささか以上に日和見ではあるが、焦らず腐らず生きていきたいものだ。