成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

80日目:過去が足を引っ張るの巻

 最近、生物心理学(心理生理学、biological psychology)を勉強し始めた。量も多けりゃ内容もほとんど馴染みがないために苦労している。

 

 なにせ著者が前書きで直々に「高校レベルの生物/化学の知識を前提としている」と宣言するくらいである。こちとら文系畑出身なので、ベンゼン環からおててが何本か伸びてる構造式を見たら逃げ出したくなるし、アセチルコリンだのエピネフリンだの言われてもチンプンカンプンである。1ページごとし知らない単語が3つは登場するし、全くどうしてこの内容を今までやってこなかったのかという話なのだ。

 

 理系教科から後ろ足で砂をかけて逃げ出したのは高校2年生の時なので、もう3年以上前になる。理系が数3やら化学やらで苦しんでいる間、遊んでたわけではないにしても別の頭の使い方をしていたために、背景知識のはの字もないのだ。おまけに手元に日本語の教科書がないために、何を調べるにもいちいち時間がかかる。これほどネットの不便さを実感したことはない。一つの内容を調べても、その前後の文脈が限定的にしかわからないために包括的な理解できないのである。

 

 本の構成として、ニューロンの働きなどのミクロな内容から脳の特定部分の働きといったマクロな内容に移っていくため、序盤である現在は特に辛いのだと予想しているが、後半もこんな調子だと心が折れてしまいそうである。

 

 しかし、別段期限があるというわけでもないので、あくまで自分との戦いなのだ。旗色が悪い現状は否めないにしても。

 

 また、そんなことに取り組んでいることからもわかる通り、授業もなければパーティーもない単調な日々を過ごしている。人と遊ぶ回数はそれでも日本にいた頃より格段に多いので、無味乾燥というわけではない。ただ家でじっとしている日は、なんでフィンランドくんだりまで来てこんなことをしているのかという焦りに苛まれたりもする。忙しければ忙しいで、暇なら暇で文句を言うあたり本当にどうしようもないのだが、まあそういうものだろう。