成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

100日目:人間関係の渦の中で

 記念すべき100日目である。今日は友達の家でロードオブザリングを見てきた。当初は12時間ぶっ通しでみるという計画もあっておいおいマジかよと思っていたのだが、結果として最初2本分の計4時間くらいで済んだ。その後殆どみんな帰ったのだが、いい機会なので私は残ることにして、家主2人と雑談に興じることにした。

 

 その中で周囲の人間の印象という話になり、そこから個々人の人間関係へと派生していったのだが、なかなかこんがらがっている。今サークルのようなものに所属しているのだが、よくいるメンバーだけでも20人前後いるため、当然交友関係は様々である。ある人がある人のことを好きだったり、嫌いだったり、元カレ/カノだったり、仲のいい友達だったり、今ちょっともめてたり、グループ・ダイナミクスここに極まれりといった感じである。

 

 中高と男子校で、大学もほぼ男子校だったため、異性をめぐるトラブルというものになかなか遭遇する機会がなかったが、ひとたび温室の外に出れば、男女の仲のめんどくささというものには本当にうんざりさせられる。現実は小説よりも奇なりというが、そりゃあキスしてはいおしまいではないのだから、張り巡らされた糸を切らぬようにするのはなかなか大変である。もちろん中にはイイ感じで続いているものだったり、しっかりとした友情だったりするものもあるのだが、見ていてどうにも苦しくなってくるようなものも転がっている。

 

 人が2人以上いれば関係が生まれるのであって、特に他人同士が結んだ関係についてどうこういう権利は私にはない。ないのだが、どうしてもそれに気を回さずにはいられない。また一たび構築した関係を動かすのは難しく、あちらを立てればこちらが立たずといった状況もしばしばある。そんなの気にすることないよ、と言われたこともあるが、やはりなるべく多くの人に楽しくいてもらいたいではないか。

 

 留学は「国際交流」なるものの場として話されることが多いが、過去の人々はこういった人間関係から生じる問題にどのように対処していたのか。如何せん留学関連の情報は生存バイアスがかかりすぎていてなんとも言えない。こんなにめんどくさいならいっそ関わらずにおこうか、というのは極端だとわかっているが、そう考えてしまうのも人情ってもんだろう。