成すも成さぬも 今を楽しめ

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

何事もなく、晴天

 一年前に出会った友人と飲み明かした。彼は昨日岡山へ帰っていったが、改めて月日の流れる早さに驚かされた。

 

 思えば、もう東京に出てきて3年目である。しょっちゅう帰るので親の顔を忘れたということはないが、もう実家に私の部屋はない。難波より新宿の方が「帰ってきた」という感じもする。

 

 それどころか、ほんの一年前さえ遠い昔のように感じる。一年前はハンガリーにも韓国にも行ったことがなかった。まさかヨーロッパをぐるっと回る旅行をするとも思わなかったし、本気で留学に応募するとも思わなかった。なんとなく、公務員も悪くないが、民間就職も捨てがたいなどと漠然と考えていたくらいである。変わったものは変わったし、色々経験もしたが、賢くなったとは言えない。悪いことはそれほど起こらなかっただけよしとするべきだろうか。

 

 ものごとへの分別は多少つくようになった気がするが、それでも未来は五里霧中であて、むしろ卒業が近づいてきた分、悩みが深刻になっただけのような気がしないでもない。しかし、進路を含めた諸々の判断基準がここ一年前後で得た知識や考え方に基づいていることは、根がないと批判するべきかもしれないし、成長したというべきかもしれない。

 

 何でもないような記事が続くが、ともかく今日も生きている。それだけでよしとしよう。

 

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